カリギュラ2をプレイしようか迷っているという方向けにに、こんなところが楽しかったよという感想を書いています。一応ネタバレなし。
私は前作のカリギュラオーバードーズをプレイ済みなので、そこらへんの話も出てきます。
最初に言わせてください。もし、今この記事を読んでいる時点で、カリギュラ2の曲を聴いて気になってるプレイするか迷っているという方、迷う必要はありません。こんな記事を読んでいる場合でもありません。今すぐカリギュラ2を購入してプレイしてください。
カリギュラ2は曲を聴くためだけに購入しても後悔することはないでしょう。(一個人の感想です。)
と、そんな方ばかりでもないでしょうから、私がカリギュラ2をプレイした感想を書いていきます。
「リドゥ」という仮想世界
まずはカリギュラ2の世界観から。
主人公は突然リドゥという世界で目覚めます。そこはリグレットと呼ばれるバーチャドールが女神または救世主として君臨している理想世界。リグレットはオブリガードの楽士たちは提供する歌を歌うことで人々を癒し、そこには平穏な日常だけが存在している。
しかし、その理想世界は創られたもの。そこは人生における後悔をやり直すことができた仮想世界、つまりバーチャル空間。現実で後悔を抱えた人間がそうとは気づかず仮想世界に囚われているだけだったのです。そのことに気づいた(いや気づかされた?)はその世界から脱出し、現実に帰る方法を探るという話です。
簡単に言うと、現実世界で後悔を抱えた人がその後悔をやり直すことができたら、というイフを叶えた仮想世界がリドゥです。主人公はリドゥから現実に帰るために、リグレットとその仲間のオブリガードの楽士たちを倒していく、というものです。
ここで説明が必要なのは、バーチャドールとオブリガード楽士についてでしょう。というか、カリギュラ作品ではこのバーチャドールと楽士がゲームの根幹といってもいいほど重要な要素です。
バーチャドールと楽士の関係を一言で表すと、ボーカロイドとボカロPです。(そもそもボーカロイドってなんぞやという方はさすがにググってください。)
ここからは1作目と2作目の共通の話なので、一緒にお話しします。
カリギュラ作品の中では自分の意思を持ったバーチャドールが出てきます。1作目ではミュウとアリア、2作目ではリグレットとキィです。彼女たちは自分の意思で話し、行動し、歌います。
どちらの作品も仮想世界を舞台にし、そこから現実へ帰るという話ですが、その仮想世界を統べる存在がバーチャドールであるミュウとリグレットです。1作目では、アリアが仲間となり、ミュウに立ち向かう話。2作目はキィが仲間となり、リグレットに立ち向かう話です。
さて、バーチャドールはボーカロイドと説明したとおり、そもそも歌うことを目的として作れた存在です。そのため、世界を統べるミュウやリグレットには楽士と呼ばれる存在が楽曲を提供しているのです。
なにが凄いって、この楽士たちが提供している楽曲、現実のボカロPがコンポーザーをつとめているのです。しかも、ボカロ曲を知っている方なら、一度は聞いたことがある有名人ばっかり。(ボカロ曲を知らない方でも、2作目のコンポーザーであるYOASOBIのAyaseさんは知っている方も多いのではないでしょうか。)
素晴らしい音楽たち
さて2の話に戻りますが、冒頭でもお伝えしましたが、この楽曲がとても良いのです。単純に曲が良いというのももちろんなのですが、楽士が提供する楽曲は彼らの現実がテーマの曲となっています。そう、敵である楽士たちもまた現実で後悔を抱え、リドゥに癒しを求めてやって来ている普通の人間なのです。
楽士との戦いを経て、楽士の過去や後悔の一部が垣間見えたとき、楽曲の歌詞の意味が分かるカタルシスと言ったら、とても最高でしたね。
その最高な曲がカリギュラ2には多く登場します。テーマ曲に加え、楽士8人それぞれに1曲ずつ存在し、それだけで9曲。さらに隠し要素の曲やダウンロードコンテンツの曲を合わせたらもっとあります。
そして、楽曲で一番注目していただきたいのはやはりボーカルを務めるバーチャドールでしょう。
リグレットが歌う通常verはフィールド曲となっており、探索中はボーカルなしの曲が流れています。その中で敵にぶつかると戦闘になるのですが、戦闘画面に移行する際ボーカルなしの曲からボーカルありの曲へシームレスに変化するのです。これ初めて見たときちょっと感動しました。一度動画かなんかで確認してみてほしいです。曲が一切途切れることなく、本当に急にボーカルが聞こえてきます。これがもう、曲も相まって戦闘中のテンションが上がる上がる。歌詞が戦闘フィールドを囲うように表示されるのもかっこいいですよ。
さらに、楽士と戦うボス戦では曲が通常verをアレンジしたremix.verに変化します。聞き慣れた曲が違って聞こえてくるため、聞き比べてみると楽しいです。(ゲーム内にジュークボックスが存在するため、好きなだけ曲を聴くことができます。remix.verはゲーム内でくじの商品になっていますので、当てると聞くことができます。)
さて、バーチャドールはもう一人います。そう、通常verはキィもリグレットと同様歌うのです。戦闘中、リグレットの曲が流れる中、フロアージャック(ボーナスタイムのようなもの)を行うと、その名前のとおり戦闘フィールドをジャックし、キィが歌うキィverの曲が流れるのです。曲によって戦闘で得られる恩恵が変わるため、効果から曲を選ぶもよし、単純に好きな曲を選ぶもよしです。
リグレットは基本的に楽士の感情に寄り添った歌い方をします。それぞれの楽曲に楽士が込めただろう感情を表現しているため、楽曲によって全く別人が歌っているように感じます。
一方、キィはゲーム内でも語られているとおり、人間の気持ちがわからないため、曲によって歌い方が変わることはなく、基本的にキィだなあという歌い方をします。けれど、歌っていくうちに楽士の感情を感じ取り、段々と歌い方に感情が現れるという、成長を感じることができる歌なので、そこがキィの歌の好きなところでもあります。
というわけで、カリギュラ2には9曲の通常ver、remix.ver、キィverのほかにプラスαということで、たくさんの曲を楽しむことができるのです。
まだ一度も曲を聴いていない方はちょっとでいいから聞いてみてください。いや、ほんとに騙されたと思って。
現実世界と後悔
長くなってきたので、おすすめの点をあと一つだけご紹介します。
それは仲間の心の奥に踏み込むことができる、ということです。楽士の説明のときにも言いましたが、リドゥに囚われているのは過去に後悔をした人ばかり。それはもちろん主人公の仲間たちも例外ではありません。
理想の世界を捨て、現実に戻るという選択をした仲間たち。けれどそんな彼らも仮想世界に逃げたくなるほどの現実と後悔があるはずなのです。なぜ彼らは現実という地獄に帰る協力をしてくれるのか。それをキャラクターエピソードという形で、本編とは別に知ることができます。逆に言うと、仲間たちの心の奥に踏み込まなくても、ゲームはエンディングを迎えることができます。キャラクターエピソードを進めてないからと言って、バッドエンドに向かうということはありません。
仲間たちの心の奥に踏み込むのか、踏み込まないのか、それもプレイヤーの選択次第。ただし、現実の彼らは自分が思っている姿とは全くの別人なのかもしれません。カリギュラ2ではこう告げられます。「踏み込む際には自己責任で“後悔なき選択”を。」
ちなみに、私はもちろんすべてのキャラクターエピソードを進め終えました。その内容について言及はしませんが、やはりキャラクターエピソードを終えるとそのキャラクターの見え方が違ってきます。キャラクターエピソードを終えた後に覚えることができる戦闘技もありますが、その説明文でうるっときてしまうことも・・・。
各キャラクターの後悔は自分にも覚えがあるものであったり、人生で絶対に体験することがないだろうというものまで様々です。そんな後悔を抱えながらも前へ進もうとする仲間を見て、自分も元気づけられるということもありました。そこから何を感じるかは、やはり人それぞれでしょう。
では、ここで登場キャラクターたちの後悔を知るヒントをお伝えします。
楽士たちはやはり楽曲を知ることでしょう。歌詞、曲調、リグレットの歌い方など、楽曲から楽士の現実の姿や後悔を推測することができます。
また、仲間たちの場合は、普段の姿や言動のほかにも、戦闘時に現れるカタルシスエフェクト(戦闘時の姿)が参考になると思います。カタルシスエフェクトはその人物の抑圧された内面が戦う力として表出したものです。そのため、カタルシスエフェクトが現れた姿から現実の姿や後悔を読み取ることができるでしょう。
目に見えるものだけではなく、隠された姿があるというところが、カリギュラの登場キャラクターたちを魅力的に見せる要素となっていると思います。仲間たちや楽士たちはどんな後悔を抱えてリドゥに来たのか、それを想像することもこのゲームの楽しみ方でしょう。
まさしく、このゲームのタイトルの由来にもなっているカリギュラ効果。禁じられれば禁じられるほどやってみたくなる心理現象、見てはいけない心の奥を覗き込みたくなる心のあらわれなのではないでしょうか。


コメント